SSブログ

ユニクロが百貨店進出 [ビジネスモデル]

ついにこのような日がやってきました。

【産経ニュース:ユニクロ 相次ぎ百貨店へ出店 まず今秋、西武に】
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090724/biz0907241130012-n1.htm

衣料品専門店チェーン「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが、大手百貨店に相次いで出店する。今秋をめどにセブン&アイ・ホールディングス傘下の西武百貨店に出店するほか、高島屋とも最終調整に入った。都心部の大型店展開を目指すファーストリと、販売不振の衣料品をテコ入れしたい百貨店側の思惑が一致した。(以上引用)

ユニクロが出店要請に応じることは当然でしょう。百貨店は超一等地に立地しているわけですから、そこに店舗を構えることができるなど願ってもないことです。

しかし出店を要請する百貨店。いかがなものでしょう。流通の教科書には、百貨店の存在意義の一つとして「非日常性」が挙げられています。いわゆるハレの日のための商品を提供する場所が百貨店であると長らく考えられてきました。

ユニクロの服。果たしてハレの日でしょうか。確かにユニクロの服は高品質で低価格。非常に魅力的です。しかし今やどこでも買うことができる日常品です。それを集客の武器にせざるを得ないところに百貨店の苦悩が現れています。

コンセプトは時代とともに変化していきます。しかしコンビニの値引き販売のところでも散々書きましたが、コンセプトを変えた行き先が強力なライバルの土俵であったとき、その企業は高い確率で撃退されます。コンビニが値引き競争に参加すれば、その先には値引きを得意とするスーパーマーケットが待っています。同じように百貨店が日常領域に入り込めば、その道を極めてきた総合スーパーや量販店が待ち構えています。その領域に適したビジネスモデルを携えて。

ただこのコンビニと百貨店という2つの業態の存在意義に関する問題。当事者は同じセブン&アイ・ホールディングス。偶然でしょうか。



事業システム戦略―事業の仕組みと競争優位 (有斐閣アルマ)

事業システム戦略―事業の仕組みと競争優位 (有斐閣アルマ)

  • 作者: 加護野 忠男
  • 出版社/メーカー: 有斐閣
  • 発売日: 2004/03
  • メディア: 単行本



「競争優位」のシステム―事業戦略の静かな革命 (PHP新書)

「競争優位」のシステム―事業戦略の静かな革命 (PHP新書)

  • 作者: 加護野 忠男
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 1999/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



ディマンド・チェーン経営―流通業の新ビジネスモデル

ディマンド・チェーン経営―流通業の新ビジネスモデル

  • 作者: 小川 進
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本



ユニクロ・柳井正―仕掛けて売り切るヒット力

ユニクロ・柳井正―仕掛けて売り切るヒット力

  • 作者: 川嶋 幸太郎
  • 出版社/メーカー: ぱる出版
  • 発売日: 2009/06/13
  • メディア: 単行本



なぜユニクロだけが売れるのか―世界を制するプロモーション戦略と店舗オペレーション

なぜユニクロだけが売れるのか―世界を制するプロモーション戦略と店舗オペレーション

  • 作者: 川嶋 幸太郎
  • 出版社/メーカー: ぱる出版
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 単行本



攻防メガ百貨店

攻防メガ百貨店

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2008/04
  • メディア: 単行本



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。