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ニンテンドーDS御殿 [研究]

研究の現場にも競争原理を導入。というかけ声のもと,私立はもとより国公立大学も自分で研究費を稼いできなさいというご時世です。

そのような中,「脳を鍛える」シリーズでおなじみの東北大学 川島隆太が,同ソフトで得た監修料をもとに研究棟を建設したそうです。さらに今年も3億円が入ってくるらしいのですが,それも別の研究棟建設にまわすとのこと。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070514it14.htm

すごいことです。国公立でありながら,税金は使わず(厳密に言えば土地代ぐらい?),世界最先端の研究施設を自力で建ててしまうのですから,研究者の鏡ではないでしょうか。これからはこのようなスタイルが増えてくるかもしれません。

ただこのような自力に頼りすぎるのも考えもの。川島さんはこのお金を稼ぐために,本来研究にあてるべき時間を使っていたわけです。知の創造という視点から考えると,マイナスなのかもしれません。やはりある程度国が知識創造のために資金を投下することは必要だと考えます。

かつて小泉首相は「米百俵」の話をよく使っていました。あのとき小泉氏はこの話を改革による痛みを我慢させるための小噺として用いていましたが,もともとは将来役立つ人材を育成するために,苦しい中でも教育にお金をかけた長岡藩の話です。ですから,政府も米百俵を持ち出すのであれば,是非とも教育研究費にもっと多額の予算を投じていただきたいものです。戦後日本が復興できたのも,あれだけ苦しい状況でも教育にきちんと投資をしたからなのですから。

ところで,東北大学は新しい研究棟を「川島記念館」ぐらいにはしているんでしょうか。それぐらいしてあげないと。

※件の米百俵のお話はコレです。

米百俵と小林虎三郎

米百俵と小林虎三郎

  • 作者: 童門 冬二, 稲川 明雄
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 単行本


小林虎三郎―「米百俵」の思想

小林虎三郎―「米百俵」の思想

  • 作者: 松本 健一
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 文庫


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