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自分の頭で考える -科学的に疑う姿勢 [研究]

「地球が温暖化すると,北極の氷が解けて海面が上昇し,都市を飲み込む」

最後の「都市を飲み込む」はともかく,このことを信じている人は少なくないのではないでしょうか。
最近は朝日新聞のテレビコマーシャルでも,これを連想させるような映像を流しています。

しかし,少し考えればわかることですが,これは大間違い。小学校の理科の授業を思い出してください。

【問題】
コップ一杯に氷が入った状態で,水が一杯いっぱい入っています。しばらくすると氷が解けてきますが,そのときコップの中の水はどうなるでしょうか?

正解は当然,そのままですよね。氷は水になって体積が減ったわけですから。多くの人は実際に理科室で実験して感嘆の声を上げていたのではないでしょうか。自信がない人はhttp://www.ctt.ne.jp/~yasu/rika4nenkoori.htm あたりで再度お勉強。

さて,北極の氷の話に戻りましょう。コップの水を海,氷山を氷にすれば…。同じであることがわかるはず。

ほとんどの日本人が小学校を出ているわけで,当然このことを勉強したであろうはずなのに,どうして北極の話になると水が溢れるという結論になるのでしょうか。思い込みなのか刷り込みなのかわかりませんが,人はこんなに簡単な話も騙されてしまいます。

最近はいわゆるスピリチュアルな世界や感性を大切にする話がもてはやされています。怪しげなスピリチュアルの世界はともかく,感性の大切さは私も否定しませんし,科学が万能とも思いません。ただ科学的にモノを見たり考えたりする姿勢は,やはり大切なのではないでしょうか。例の納豆ダイエットの問題も騙す方も問題ですが,騙される方も騙されるほうです。ちょっと考えれば,うさんくさいことがわかるではないですか。

自分の頭で考えて,そして科学的な視点で物事を見直す。情報化社会に暮らす私たちに,今こそ必要な能力であると考えます。

もう少しこのことを勉強してみたい人は,この本がお勧めです。

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方

  • 作者: 竹内 薫
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/02/16
  • メディア: 新書


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