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なぜ大手メディアは報じないのだろう [ビジネス一般]



短い記事ですが,なかなか深くて面白い。

確かにこのフレーズを入れるTwitterや掲示板、ヤフコメは本当によく見かけます。
記事のトーンは「遊び」であるかのようですが,私は多くの人たち,とりわけ若者の間ではこの感覚が結構強まっているのではないかと思います。

人間,物事が行き詰まったり,説明のつかない事柄に直面すると「見えない力」のせいにしたくなります。社会が悪い,世間が悪いというのを初めとして,これは石油メジャーのせいだ,アメリカ政府と中国政府の暗黙の決めごとだという「陰謀論」なんかも出てきます。

これに加えて,最近は記者クラブへの批判やリーク問題など,メディアの評判もよろしくない。こんなことが相まって,こういうフレーズが流行っているのかもしれません。

例えば私が担当しているマーケティング・リサーチの授業。毎年「新聞社AとBがまったく同じ問題について,同じ文面でアンケート(世論調査)をおこなったのに,正反対の結果が出てしまった」理由を学生に考えさせます。

ここで期待している答えはサンプルの歪み。例えば「外資系企業への規制強化に賛成か,反対か」という設問の場合,外資系企業の前でアンケートを集めた新聞社Aは反対意見が多くなるのに対して,日本企業の前で調査を行った新聞社Bは賛成意見が多くなるといったものです。

ところが毎年,かなり多くの割合で出てくる答えが「メディアによるねつ造」です。自社の考えに合うように,アンケート結果をねじ曲げているという意見が本当に多く出てくるのです。普段は既存メディアに対して批判的な私も,ここまでメディアを信用していないの?と少し擁護するぐらいです。

信頼はビジネスにとって大切な要素。既存メディア関連企業の業績は決して芳しいものではありません。その理由の1つはこんなところにあるのかも。


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