シリーズ 大学マーケティング② [大学マーケティング・シリーズ]
大学マーケティングの大きな特徴の1つは,ターゲットが毎年違うことです。
一般的なマーケティングの場合,顧客満足度を上げて,リピート購買を促すことが大切な目標となります。ところが大学マーケティングの場合,一度その商品を買った顧客(入学した顧客)は,どんなに満足度を高めても二度と同じ商品を購入しません(入学しません)。
これはじつは非常に大変なことです。ロングセラーを続けている商品(例えばコカ・コーラ)の広告を,1年間だけ中止しても商品はある程度売れます。店頭に並べておけば過去の効果が蓄積されているからです。
しかし大学の場合は,1年でも広告(営業)活動をやめてしまうと,それでおしまいです。ターゲットが違う以上,その年の売上げはゼロになる可能性が高くなります。さらに言えば,大学は一度でも定員割れを起こしてしまうと,補助金の問題や顧客からの信頼の問題など,二度と立ち上がれないほどのダメージを受ける恐れもあるのです。
その意味では,大学マーケティングは継続し続けなくてはいけないという厳しい特徴を持っています。
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