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採用活動 企業の5割が遅らせる [大学マーケティング・シリーズ]

読売新聞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110217-00001156-yom-bus_all

世の中で思われている以上に,就職活動の早期化・長期化がもたらす大学教育へのダメージは深刻です。

就活を理由として授業に出てこないことはもちろん,学生が完全に浮き足立ってじっくりと考えたりすることができなくなっています。

個人的には採用活動でお願いしたいのは,一部で構わないので土日や長期休暇の間にやってもらえないかということです。それだけで大学で教育する立場としては本当に助かります。

センター試験 得点調整ない見通し [大学マーケティング・シリーズ]

【時事通信:得点調整ない見通し=平均点を中間発表-センター試験】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100120-00000084-jij-soci

とりあえず大きな混乱もなく終わったようです。

とくに本年度からはリスニング試験の機器が変更になったようですが、基本的には問題がなかったようでなによりです。試験監督を請け負う大学関係者にとって、このリスニングは本当にドキドキものですから。


センター試験マル秘裏ワザ大全 国語 2010年度版

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  • 作者: 津田 秀樹
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2009/08/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



親と子のかしこい大学選び 2010年版

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日経HR
  • 発売日: 2009/06/26
  • メディア: ムック



北大が「総合入試」導入へ [大学マーケティング・シリーズ]

少子化にともない,大学教育や入試制度に変化が起きていますが,国立大学法人でも改革がはじまっています。

【日経新聞:北大、入試は「文系」と「理系」 11年から、学部別と並行実施】
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090715STXKC037814072009.html

 北海道大(佐伯浩学長)は14日、学部より大きな「文系」「理系」のくくりで学生を募集する「総合入試」を、2011年から導入すると発表した。入学後1年間勉強した後に学部を選択させることで、学生のミスマッチを減らすのが目的。従来の学部別入試と並行して実施する。
 
 かつての教養学部,最近ではリベラル・アーツ教育などという言葉が使われていますが,広く浅く知識を身につけたあとで,専門過程に進む(リベラル・アーツ教育では4年間そのままの場合もありますが)というシステムが,日本でも広がってきています。

 確かに大学入試の段階では,多くの高校生が経営学と経済学の違いなどわかっていません。自分が何を学びたいか(学ぶべきか)も。それを1年なり2年なり関連分野を広く浅く学ばせることで,よりよい進路選択をさせるという考え方は悪くないと思います。

 企業の方でも、大卒に対して専門性を求めていないのが現状です。それよりもいわゆる基礎的な素養を身につけておいて欲しいというニーズの方が強いわけですから,最初から専門ごとに振り分ける=学部ごとの入試でなくてもよいのかもしれません。

 また教育だけでなく研究の面からも,この総合化の流れは歓迎できます。近年の学問は,複数の専門領域にまたがる「学際化」が進んでいます。その流れからしても,総合教育だけでなく,総合研究の体制作りも必要だと言えます

 それにしても,大学教育だけでなく企業でも少し前までは「スペシャリスト」志向が強かったのですが,また最近は「ゼネラリスト」ブームです。専門性ばかり追求した結果として部門ごとの個別最適ばかりが進んでしまったからかもしれません。何事もそうですが,一つの方向にみんなが集まりすぎるのは駄目です。ゼネラリストとスペシャリスト,両方を育ている仕組みを併存させないと。



キーワードで学ぶ 知の連環リベラルアーツ入門

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  • 作者: 玉川大学リベラルアーツ学部
  • 出版社/メーカー: 玉川大学出版部
  • 発売日: 2007/04/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



ICU「リベラル・アーツ」のすべて (シリーズ教養教育改革ドキュメント)

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  • 作者: 絹川 正吉
  • 出版社/メーカー: 東信堂
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: 単行本



三重中京大・短大廃止 [大学マーケティング・シリーズ]

大学がまた1つ破綻しました。正しく言うと,募集停止になることを表明したということでしょうが,一般企業における破綻とほぼ同義語だと言えます。

【朝日新聞 三重中京大・短大廃止問題:学生らに説明会 「決定が急、説明不足」の声】
http://mainichi.jp/area/mie/news/20090426ddlk24040093000c.html

繰り返しますが,一般企業でいう破綻ですから「決定が急」なのは残念ながら仕方のない部分があります。ただ入学式から間もないこの時期にというのは,学生や保護者,とくに新入生にはやりきれない思いがあることはよく理解できます。

この5年ほどで,三重中京大以外にも5校が事実上の経営破綻に陥っています。また私立大学を運営する法人のの3割近くが赤字経営に陥っているというデータもあります。いわゆる全入時代の到来を受けて,大学,とくに私立大学の生き残り策は激烈になってきています。

幸い,私が所属する大学は昨年度入試でもたくさんの志願者を集め,定員割れなどは起こしていません。しかし企業と同じく,しっかりとした存在意義や差別化ポイントを確立させ,それを磨いていかなければ,あっという間に厳しい状況に追い込まれてしまいます。

一方で大学を選ぶ受験生や保護者も,たんに知名度がある,自宅から近い,偏差値が自分のそれに合っていたから,という安易な方法で大学を選んではいけない時代が来ているということを自覚しなくてはいけません。

私たちもよく,オープンキャンパスや高校への出張講義で受験生や保護者の方々にお話する機会がありますが,そこで私たちの学部の教員は必ず,自分たちの大学・学部のアピールの前に学部選び,大学選びの方法について説明をします。そのためにこんなホームページまで作っています(http://www2.hannan-u.ac.jp/~mi/)。

大学の受験生向けのホームページとしては、異質かもしれませんが,大学選びは大きな買い物であり,人生を左右しかねない重要な意思決定。やはり後悔はしてもらいたくないですし,こちらとしても「こんなはずではなかった」と思って欲しくもないわけです。

大学だからといって,のんびり構えている時代はとうに終わりを告げました。企業と同じ,競争戦略の時代です。


財務からみた大学経営入門

財務からみた大学経営入門

  • 作者: ウィリアム リード
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本



大学経営を斬る (創成社新書 (12))

大学経営を斬る (創成社新書 (12))

  • 作者: 梅津 和郎
  • 出版社/メーカー: 創成社
  • 発売日: 2006/07
  • メディア: 新書



世界の大学危機―新しい大学像を求めて (中公新書)

世界の大学危機―新しい大学像を求めて (中公新書)

  • 作者: 潮木 守一
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 新書



大学の広報 [大学マーケティング・シリーズ]

少子化による大学全入時代や,国立大学の独立法人化など,大学経営を取り巻く環境は厳しさを増しています。そのため各大学は広報活動に力を入れています。とくに対応が遅れている国立大学は,外部からプロを受け入れながら急ぎ体制を整えているという記事です。

【朝日新聞】http://www.asahi.com/edu/news/TKY200806160156.html

大学における広報活動というと,学生募集のための広告宣伝というイメージが強いかもしれませんが,他にもいろいろな目的があります。たとえば研究成果を幅広く伝えることで,自分たちに研究を社会に還元したり,次の研究資金の獲得に役立てたりすることができます。

それだけに大学が広報活動に積極的になることはよいことだと思いますが,一方で安易に「プロ」という人たちを大学広報に取り込むことには慎重であるべきだと思います。

私は民間企業に10年ほど勤めてからこの世界に入ったのでよくわかるのですが,大学経営周辺に現れる企業の多くが,いわゆる「ボロい」商売をしていることに驚きます。たとえば本学の大学イメージ調査をやった某大手情報提供会社の調査結果は,もうめちゃくちゃです。たとえば本学には法学部は存在しないのに,「法律に強い大学のイメージがない」というレポートを平気で出してきます。これは複数の大学を相手に,同じアンケート用紙で調査をしているからなのですが,せめてレポートの内容(フォーマット)ぐらい変えろと言いたくなります。こんな程度の内容なのに,びっくりするぐらいの高額フィーを請求してきます。

このようなことになるのは,大学側に仕事を評価する能力,プロジェクトをマネジメントする能力や経験が欠けていることに問題があります。これまでそのような経験がないわけですから,当然のことなのですが,それならばそれで人材育成もしっかりしなくてはいけません。プロを招いたとしても,その人に丸投げではなく,組織全体の能力が高まる工夫をしなくては決して成功しません。

広報活動は確かにプロ的な仕事力が必要となりますが,それはクリエイティブ面のこと。もっとも大切なことは「何を伝えるのか」を考えることで,これは必ずしもプロである必要はありませんし,逆にいくらプロでも外から来た人がいきなりできることではありません。まして外部の業者さんに丸投げなどに断じてなりません。

広告代理店にとって「おいしい」市場にならないよう,こちらも組織能力を高めなくてはいけません。

新入生に転部を募った立命館 [大学マーケティング・シリーズ]

学生確保に四苦八苦している私学が多い中,なんとも贅沢な話です。

新設学部で,入学者が募集人員の1.48倍にも達したため,他学部への転部を募集しているというものです。
【毎日新聞1】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080414-00000046-mai-soci

ただ補助金カット逃れという批判もしかたのないところで,一部で批判も起きています。
【毎日新聞2】http://mainichi.jp/kansai/news/20080414ddf041100033000c.html?inb=yt

確かに,歩留まりを読むことは大変難しことですから,多少の誤差は仕方ないところでしょう。しかしこの1.48倍というのはあまりにもひどすぎます。また,難易度の高い学部への転部も可能とのことですから,一般入試で不合格となった人たちからは不公平だと批判されるでしょう。

立命館大学は,いち早く企業経営の感覚を持ち込んだ大学として名を馳せています。もう少し余裕をもった経営をしていただけると,私たちもありがたいのですが(笑)。

※今週は諸般の事情により,更新はお休みとさせていただきます。

早慶が新戦略 大学も関係性と価格 [大学マーケティング・シリーズ]

大学の学生獲得競争が激化していますが,日本を代表する私立大学が,それぞれ新しい戦略を打ち出しました。リレーションシップマーケティングと価格破壊です。

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仁義なき戦い 一橋大学が大阪で定期講座 [大学マーケティング・シリーズ]

リニューアルされてから,かえって使いにくくなっている感じがするのですが… 
 
それはさておき,全入時代を迎えて,学生獲得が熾烈になっている大学産業ですが,ついに国公立大学も激しく動き出しています。一橋大学が大阪で定期講座を開設するそうです。
【産経新聞】 http://sankei.jp.msn.com/life/education/080225/edc0802251950004-n1.htm 
 
確かに,日本を代表する大学の割には,関西での知名度はあまり高くない一橋大学ですが,関西の市場を狙ってこのようなマーケティング活動をしかけてくるとは意外です。それだけ危機感が強いということなのでしょうが,これをやられると関西の大学はかなり厳しいものになります。
 
すでに慶応大学や早稲田大学など有名私学が大阪マーケットの攻略に乗り出していますし,中京地区のある私立大学は大阪でMBA講座を開講しています。このままでは大阪はいろいろな地域の大学の草刈り場になってしまいます。いつの時代も力のある都市にヒト・モノ・カネ・情報は集まっていきます。今は東京と名古屋なのかもしれませんが,大阪もがんばっていかなくてはいけません。

受験シーズンあれこれ [大学マーケティング・シリーズ]

大学入試シーズンが本格的にスタートです。
全入時代に突入し,大学間競争は激烈になっていますが,一方の学生にとっては広き門になってきています。そこで今日は,大学入試に関連するいくつかの記事を。

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学長特訓塾  [大学マーケティング・シリーズ]

全入時代に突入し,生き残り競争が始まった大学経営ですが,ついにこのようなサービスがスタートするそうです。
【朝日新聞:学全入時代の競争勝ち抜け!「学長特訓塾」今夏に開講】 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080107i306.htm

さらに主催者が立命館大学の副総長というから,2度びっくりです。トヨタの副社長が自動車メーカーの社長に対して経営を指導するようなものです。いくら勝ち組の立命館大学の副総長とはいえ,同業他社に対してこのサービスは学内的に大丈夫なのでしょうか。

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