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コンビニ神話の終焉? [マーケティング]

流通を研究している人たちには,衝撃的なニュースです。ついにセブンイレブンが減益です。http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070412ib24.htm

上場以来,増益を続けてきたコンビニ業界の王者セブンイレブンにも,とうとうこの日がやってきました。その兆候は以前より出ていましたから,じつはそれほど驚くべきものではないのですが,それでもやはり重要なニュースです。

理由はもう少し深い分析が必要なのでしょうが,①コンビニ市場の飽和化,②他業態との競争激化,③消費者のニーズ変化などがささやかれています。どれも正しいのでしょうが,私は学生との議論の中から,1つの仮説を提示してみたいと思います。

それは「楽しさの減少」。

私は最近,コンビニへ行く回数がめっり減りました。その一番の理由が,あまり面白い発見がないから。いわゆる売れ筋商品はびっしりとおいてありますが,わくわくするものがない。ついつい買い物かごに入れてしまう商品がないのです。

またある学生はこんなことを言っていました。「コンビニでは買うものがないんです。毎日通っていると,本当に買うものがなくなってくる。だってお茶も2~3種類しかないでしょ」

コンビニは徹底した合理主義,効率主義を貫いてきました。売れない商品を排除し,売れる商品の品切れを防ぐ。これで顧客の支持を集めてきました。しかし人間は必ずしも合理的な生き物ではありません。ムダや要らないものが必要なのです。ドンキホーテまでいくと究極ですが,遊び心も欲しいものだと思うのです。

この話はまた機会があればしてみたいと思うのですが,コンビニという業態が必要性が変化したのではなく,合理主義を突き詰めた業態の市場が飽和したのではないでしょうか。

※コンビニ業界に興味がある人はこれがオススメ。

セブン‐イレブン覇者の奥義

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  • 作者: 田中 陽
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 単行本


消費資本主義のゆくえ―コンビニから見た日本経済

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  • 作者: 松原 隆一郎
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