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漢字検定の利用見直しが3割 [ビジネス一般]

異論・批判が多くなるであろう事を承知の上で,この記事を取り上げました。

入試や授業にも使われるほどの人気であった漢字検定ですが,その運営団体である日本漢字能力検定協会に不祥事が勃発。それをうけて利用してきた学校の3割が,その取り扱いを見直すというお話です。

【読売新聞:学校の約3割、「漢検」見直す動き…入試や授業で利用】
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20090525-OYO1T00780.htm?from=top

財団法人「日本漢字能力検定協会」(京都市)の一連の問題で、これまで漢字検定を入試や授業に取り入れてきた大学や高校、小中学校のうち、読売新聞が全国の87校を抽出して実施した調査の結果、約3割で利用を見直す動きがあることがわかった。「資格の信頼性が失われた」「保護者の反発が強い」などが主な理由だ。(読売新聞記事より引用)

しかしちょっと待ったと言いたい。今回の問題は資格試験を運用する側の,それも経営的な側面に問題があったのであり,資格試験そのものに何か問題があった訳ではありません。それなのに「資格の信頼性が失われた」というのは解せません。また保護者の反発についても,それは学校側はちゃんと冷静に考えてくださいと説明すべき問題であり,その反発を恐れて利用を見直すというのはおかしいのではないでしょうか。

私もゼミ生に受験を強く推奨してきましたが,別に何かリベートをもらえるからというわけではありません。ワープロや携帯文化が進む中,日本の大切な文化でありビジネスの世界でも必須の知識である漢字の能力を高める事は,学生にとって大変有意義であると考えるからです。

とくに大学ではレポートや卒業論文など,いわゆるモノを書く機会が多くなります。また就職活動でも履歴書を書いたり,エントリーシートを作成したりするときにも,適切な漢字の知識がなければ,門前払いされてしまうこともあります。その「書く力」を高める一つの手段として,漢字検定は非常に有益だと思いますし,その思いは現在も変わっていません。

あまりよい表現ではありませんが,日本では「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という言葉があるように,1つ悪い事があると関連するものすべて悪者にするという風潮があります。また企業や政治家の不祥事の際に見られるように,昨今は1つでも問題があると,それまでのあった過去の良い面もすべて否定する傾向があります。

物事には必ず良い面と悪い面があります。それをきちんと切り分けて考えていく姿勢が非常に大切なのではないでしょうか。今回の件は,まさにそれを考えさせられるよいケースだと思います(ただ6割の学校は冷静な判断をしている点が救いです)。
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