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2008年を占うニュース総まくり [ビジネス一般]

本日で今年のブログ更新は最後となります。お読みいただいた方々,そしてコメントをいただいた方々に深く感謝いたします。

さて最後は,来年を占うようなニュースをいくつかピックアップしてみたいと思います。

1.値上げラッシュで,経済はどうなる?
原油の高騰,私の大嫌いなバイオ燃料などの影響から,企業は次々に値上げに踏み切っています。その流れをくむようなニュースがまた。抵抗を続けていた小売業も,ついに値上げに舵を切りつつあります。
●ミスタードーナツも値上げ http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071228AT1D270C827122007.html
●コンビニ大手カップ麺を値上げへ http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071227i401.htm
●なぜか塩・コショーまで値上げ http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20071227-300470.html

これらの流れは,消費者の購買マインドに微妙な影響を与えそうです。ますます売れるもの,売れないものがはっきりしていくかもしれません。つまりマーケティングが大切となる時代です。
以前も書きましたが,価格はマーケティング戦略を策定するための重要な要素です。つまりどの企業も同じにしていては,差別化などできないわけです。値上げに追随することは楽かもしれませんが,あえて他社とは逆を行く。これも立派な戦略です。ただ利益を削るだけの「値引き」では先はありません。やはり仕組みで「コストダウン」を図らなくてはなりません。

2.時代は再び「規模」へ逆戻り?
マーケティングの歴史を紐解くと,規模の経済性を背景としたマス・マーケティングから,顧客の好みへきめ細かく対応するセグメント・マーケティングへ,という流れがあるのですが,再び企業が巨大化してきています。すでに銀行や証券といった金融業界ではその流れが顕著です。ただその結果,顧客サービスは向上したのでしょうか。合理化や収益化の美名のもと,むしろと低下した部分も少なくありません。それでもこの流れは続くようです。
●JT-日清食品連合が加ト吉買収 http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20071227AT1D270AC27122007.html
●吉野家がどんを傘下に http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20071227AT1D270CD27122007.html

しかし歴史が示すように,巨大化した企業は必ず取り逃がす顧客を生み出します。それは小回りが利かない大企業の隙をつく,ニッチ企業が活躍する大きなチャンスとも言えます。インターネットという,顧客と直接つながることができる強力な武器を簡単に使うことができる時代でもあります。お客様の視点に立った,本当の意味での起業が増えるかもしれません。

3.品質の意味が問われる
今年は偽装の発覚が大流行でした(あえて「発覚が」としました)。意図的な改からうっかりミスまで,そのレベルは色々ありますが,その問題はまだまだ続いているようです。
●キッコーマン賞味期限に誤り http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071227i212.htm?from=navr
●宝酒造も自主回収 http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200712270097.html
●またもや不二家 
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20071221-298362.html

ただこれらの問題は,私たちが品質とは何かという問題を考えるよい機会であるように思います。品質と言えば,私たちは工業製品における品質を思い浮かべます。例えば,寸法が同じである,正確に動く,壊れないなどといったものです。

今年のような状況を見せられると,これらの品質に対しても若干不安を覚えますが,現代社会においては,これらの意味での品質は基本的に問題がほとんどないレベルに来ているのでしょう。今まで通りに,きちんと品質管理をしていけば大丈夫なのかもしれません。

むしろこれから大切になってくる品質は,これらとは別の次元,とくに目に見えない部分や数字に表しにくい部分ではないかと思っています。例えば今年問題になった「ブランドの品質」や,すでに全体の6割とも7割とも言われるほどの労働者が従事しているといわれるサービス産業における「サービスの品質」です。これらは消費者のみならず,企業も品質という問題にしっかりと考えてはいません。なんとなく「品質を高めている」状態だと思われます。

さらに工業製品でも,例えば「賞味期限」。賞味期限は品質を担保する1つの指標ではありますが,一方で賞味期限を過ぎた商品も食べることは可能です。そうなると消費期限がより重要な指標なのでしょうか。そうとも言い切れません。消費者と企業が一緒になって,本当の品質を議論しなくてはならないと考えます。

以上です。次は1月4日に更新させていただく予定です(突然,更新するかもしれませんが)。ありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。

あっ,最後にアンケートです。お気軽に投票してみてください。


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