朝からトイレの話で恐縮です

私たちの生活には欠かすことのできないトイレ。このトイレの最近事情についての興味深い記事を見つけました。

毎日新聞12月19日　http://mainichi.jp/life/housing/news/20071219ddm013040163000c.html　　

以前より，男性の「跳ね返り」問題は指摘されていました。そのため，おしっこをする場合も座ってする人が増えているという話は聞いていましたが，ほぼ半数に達しているというのには驚きました。99年には15％程度であったといいますから，短期間で一気に生活スタイル（？）が変化したと言うことです。あと５年もすると座って小用をたすということが標準的になるのかもしれません。

どうもマーケティング屋さんをやっていると，世の中の動きに鈍感になってしまいます。何を馬鹿なことをとおっしゃるかもしれませんが，確かにマーケティング屋さんは流行ものに対する感度は高いのですが，このような人間の基本生活に関わる部分の変化には意外と疎い人が多いように思います。

というのも，あまりにも基本的な部分については与件として考えてしまい，改めて調査をしないことが多いからです。なんでもかんでも一から調査をしていると，膨大なアンケートになってしまうため，ポイントを絞ったものにしなければならないという事情もあります。

もちろん，今回の松下電工のように自分たちの商品開発に直接関わる部分については，ある程度のことは丹念に，そして継続的に調査はしています。しかし関連する周辺情報については，そこまで丁寧に調べるわけではありません。ある程度は「こんなもんだろう」という思い込みで進めていきます。

しかしその思い込みは，市場とマーケターの間に微妙なズレを生じさせます。そしてそのズレは年々大きくなり，最後には市場を完全に読み違えることになることになりかねません。

改めて，市場を丁寧に見ていくことの大切さを感じた記事でした。