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テラ豚丼騒動  [ビジネス一般]

すでにご存じの方が大半だと思いますが,吉野家でアルバイト店員による,度が過ぎる悪ふざけが起きました。
詳しい記事はここ; http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20071204nt0a.htm?from=os2

犯人も特定され,処分もなされたということですが,この事件といい,フードファイターなる単なる大食いがテレビに出ていることといい,どうも食べ物を粗末にする人が多すぎるようで,少し悲しくなります。

それはさておき,外食産業では人材不足が深刻のようです。景気は一進一退ではありますが,一時期のどん底を抜けたことや,団塊世代の大量退職を迎えていることも合わさり,雇用環境は改善してきています。そのような中,外食産業は構造的,慢性的な人手不足が続いています。

外食は,極めて労働集約的な産業です。人がいなければ商売になりません。しかし学生は外食産業へ就職することにあまり積極的ではありません。労働時間が長い,しんどい,土日に休めないなど,学生たちが逃げていく条件は十分すぎるほど揃っています。

それだけに,アルバイトへの依存率が高まってしまうのでしょうが,アルバイトはどうしてもその企業に対して,長期的な視野で貢献する意欲に欠けてしまいます。今回の事件も,テラ豚丼などというふざけたことを行い,さらにはそれをネット上に公開するといったことをすれば,吉野家のブランドや将来にどのような影響を与えるのか。その企業で長く働いていこうと思う人であれば,すぐにわかるはずです。

もちろん今回の事件は,それこそケタ外れの馬鹿者の仕業であることはわかっていますし,アルバイトの中にもその企業の長期的な発展を考えている人もいるでしょう。しかし,アルバイトからのたたき上げ社長が経営する企業=他よりはアルバイト店員に対する理解があると思われる企業,でこのような問題が起きてしまっていることを考えると,なにやら暗い気持ちになってしまいます。

日本企業は,どんどんアルバイトや契約社員,派遣といった非正社員型の雇用を増やしてきています。需給変動に迅速に対応し,利益を確保するためには合理的な判断なのかもしれません。一方で企業の長期的な成長を考えるのであれば,この選択が本当によいのかをしっかり考える必要があると思いますし,非正規社員を増やすなら増やすで,彼ら彼女らの企業に対するロイヤルティを高める方策に取り組まなくてはいけないのではないでしょうか。

当たり前のことですが,人は人であり,生産設備とは違うのですから。


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