極限を知ることの大切さ 東京モーターショー [ビジネス一般]
東京モーターショーが開幕です。各社が鎬を削る中,1億6千万円の車がプレス限定で発表されたそうです。
詳しい記事はここ; http://mainichi.jp/enta/car/graph/07motorshow20071024_3/
私のような庶民は,「誰が買うんだ」とすぐに考えてしまいますが,自動車メーカーにとっては技術の向上にはこの手の車は欠かせないそうです。
先日もある経済評論家が解説していましたが,今流行のコンパクトカーを開発していては,社内の技術は向上しにくいそうです。スポーツカーのようにすべてのパーツを極限まで追求するようなものづくりをしてはじめて,新しい革新が生まれるとのこと。
同じようなことを,あるスーパーマーケットの店長さんから聞きました。そのスーパーは同業者に対してノウハウを無償で公開していることで有名なのですが,ライバル企業の幹部が視察にくる時は,店舗をこの上ない状態に整えるそうです。商品陳列や販促物の整頓だけでなく,バックヤードのオペレーションやパート社員の動きまで,徹底して最高の状態を作り上げるのです。それはときには徹夜作業まで必要となるそうなのですが,なぜそうまでして最高の状態を作るのか。
もちろん見栄もあるでしょう。優れたスーパーとして,同業者に見せてあげるのですから,そのお手本がしょぼければお話になりません。しかし,本当の理由は違うと,そのスーパーの幹部の方はおっしゃっていました。
その方曰く,「限界を知るということが一番大切。もちろんそんな店舗状態を毎日作れるわけではない。でも一度最高の状態を知っていると知らないとでは,その後の業務革新活動には大きな差が出る」とのこと。つまり最高を知らずして,最高を目指すことはできない。そして最高を超えていく新しい革新は生まれないということなのです。
限界を知る。イノベーションには大切なことかもしれません。
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