大阪の新商業施設が絶好調 [ビジネス一般]
久々の更新です。
ほぼ同じ時期に開業した2つの商業施設。そのうち大阪駅ビルの来館者数が1ヶ月で1,000万人を突破。絶好調です。
さらに凄いのは,同期間の大阪駅の近距離券利用者が,前年比で11%アップ。つまりこの商業施設を目的に電車にのってやってくる人が増えているということ。ここまでは教科書通りのシナジー効果。まさに「小林一三モデル」の再現です。
もう一つの商業施設,阿倍野キューズモールも好調なスタートです。
来店客数は430万人と,年間計画の四半期にあたる数字を1ヶ月間でたたき出しています。とくに関西初出店であるSHIBUYA109 ABENO(通称:阿倍野109)が100万人と牽引役。関西経済のみならず,先行き不透明感が広がる日本経済の起爆剤となりそうな勢いです。
http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE110605174800462382.shtml#ooid=treGJpMjrgehN3QwppTNWocLdC1OZ4u7
ただ阿倍野についてはターゲットが若年層ということもあり,客単価はそれほど大きくないだけに,この「数」を「利益」につなげることができるかが今後の課題かもしれません。
とくに高い頻度で若年層が集まる場ができたわけですから,単に物販だけでなく情報や場としての価値をお金に変えていく工夫が必要なように思います。
それにしても久しぶりに関西にとって景気のよいニュース。この調子を維持していくことを期待したいのですが,一方で関西人は熱しやすく冷めやすいところもあるのでそこが心配。
ビール類の出荷増加から見えてくるもの [ビジネス一般]
震災の影響から,徐々に回復しつつあるビール産業。その取り組みの中から見えてくるのは,「ムダ」なことと「本当に必要なこと」の仕分け。
これはビールに限ったことではないのですが,たとえば多様化しすぎた商品の絞り込みです。資材や原料不足によって,本当に必要な商品への絞り込みが進んでいます。
これは多様化する顧客ニーズへの対応と言いつつも,いざなくなってみると意外になんともない商品がたくさんあったことが震災の影響で浮き彫りになったとも言えます。
また飲料業界で起きているペットボトルのキャップ共通化。各社が競ってきた容器の差別化の中にも,冷静に考えればあまり意味のないこと,いやそれどころか不必要なコスト増を招くことがたくさんあったことをあぶり出しています。
顧客にとって本当に重要な価値とは何か。企業はこの機会にしっかりと見直す必要があるように思います。
価格と顧客価値のマーケティング戦略―プライス・マネジメントの本質 (Diamond Harvard Business「戦略マーケティング」シリーズ)
- 作者: 青木 淳
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 1999/02
- メディア: 単行本
B2Bマーケティング―顧客価値の向上に貢献する7つのプロセス
- 作者: ジュリオ・チェザレ パチェンティ
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2000/11
- メディア: 単行本
老舗ブランド企業の経験価値創造―顧客との出会いのデザインマネジメント
- 作者: 長沢 伸也
- 出版社/メーカー: 同友館
- 発売日: 2006/05
- メディア: 単行本
バリューイノベーション―顧客価値・事業価値創造の考え方と方法 (SANNOマネジメントコンセプトシリーズ)
- 作者: 産業能率大学総合研究所バリューイノベーション研究プロジェクト
- 出版社/メーカー: 産業能率大学出版部
- 発売日: 2008/01/16
- メディア: 単行本
バリュー・ネットワーク戦略―顧客価値創造のeリレーションシップ
- 作者: ピーター キーン
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2001/04
- メディア: 単行本
戦略的ソリューション営業―顧客との「価値あるパートナーシップ」を構築せよ (戦略ブレーンBOOKS)
- 作者: 富士ゼロックス総合教育研究所
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 単行本
武田薬品が大規模M&Aへ [ビジネス一般]
【ロイター:武田薬、スイス製薬大手の1兆円超買収に向け協議】
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-21066620110512
円高だ,大変だと騒ぐだけでなく,円高のメリットを享受した戦略もあるということ。
ただ株価は反応薄。様子見というところでしょうか。
【ストックステーション:武田薬品は大型買収報道には反応薄】
http://www.stockstation.jp/stocknews/33171
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-21066620110512
円高だ,大変だと騒ぐだけでなく,円高のメリットを享受した戦略もあるということ。
ただ株価は反応薄。様子見というところでしょうか。
【ストックステーション:武田薬品は大型買収報道には反応薄】
http://www.stockstation.jp/stocknews/33171
女子大生会計士の事件簿〈DX.4〉企業買収ラプソディー (角川文庫)
- 作者: 山田 真哉
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/04
- メディア: 文庫
消臭力のCMに隠された驚きのメッセージ [ビジネス一般]
少し前にTwitterでもつぶやいたのですが,最近流れている「消臭力」のCM。
これは単に歌のうまい男の子が,外国のきれいな場所で,あのコミカルな歌を唄っているわけではなかったのです。はじめてこの「真相」を知ったときは,少し鳥肌が立ちました。
真相はこれ→http://youpouch.com/2011/04/30/213402/
これは単に歌のうまい男の子が,外国のきれいな場所で,あのコミカルな歌を唄っているわけではなかったのです。はじめてこの「真相」を知ったときは,少し鳥肌が立ちました。
真相はこれ→http://youpouch.com/2011/04/30/213402/
ローソンが1万店突破 [ビジネス一般]
【SankeiBiz】http://www.sankeibiz.jp/business/news/110509/bsd1105091201004-n1.htm
【オリコン】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110509-00000309-oric-ent
コンビニ大手のローソンが,13日にも1万店に達するというニュース。王者セブンイレブンは1万3千店を超えていますから,まだその背中は遠いように思います。
加えてローソンは「ナチュラルローソン」「ローソンストア100」「SHOP99」といった特色の違う業態の数字を合算したものなので,規模の経済性という面ではさらにセブンイレブンには及ばないと言えます。
その一方でCVSにこれだけ多様な業態を生み出して行っている,その開発力は注目すべきかもしれません。既存のコンビニ業態が飽和状態になる中,新しいコンビニの姿を模索するという取り組みではフロントランナーです。
ただあまりにも業態開発が過ぎると,コンビニとはなんぞやという次元にもなりかねません。実際に私の家の近所にあるローソンは,ちょっとしたお総菜屋さんというか,手作り弁当屋さんと化しています。そのため入り口に入っただけで,カレーやシチューのにおいが充満。従来のコンビニ的な使い方はできないお店になっています。
業態開発戦略が果たしてうまくいくのか。1万店という規模よりも,ローソンの場合はそこに注目すべきだと思います。
【オリコン】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110509-00000309-oric-ent
コンビニ大手のローソンが,13日にも1万店に達するというニュース。王者セブンイレブンは1万3千店を超えていますから,まだその背中は遠いように思います。
加えてローソンは「ナチュラルローソン」「ローソンストア100」「SHOP99」といった特色の違う業態の数字を合算したものなので,規模の経済性という面ではさらにセブンイレブンには及ばないと言えます。
その一方でCVSにこれだけ多様な業態を生み出して行っている,その開発力は注目すべきかもしれません。既存のコンビニ業態が飽和状態になる中,新しいコンビニの姿を模索するという取り組みではフロントランナーです。
ただあまりにも業態開発が過ぎると,コンビニとはなんぞやという次元にもなりかねません。実際に私の家の近所にあるローソンは,ちょっとしたお総菜屋さんというか,手作り弁当屋さんと化しています。そのため入り口に入っただけで,カレーやシチューのにおいが充満。従来のコンビニ的な使い方はできないお店になっています。
業態開発戦略が果たしてうまくいくのか。1万店という規模よりも,ローソンの場合はそこに注目すべきだと思います。
ローソン、ファミリーマートがセブン・イレブンにどうしても勝てない事情
- 作者: 坂口 義弘
- 出版社/メーカー: あっぷる出版社
- 発売日: 1989/01
- メディア: 単行本
あべの キューズモール [ビジネス一般]
GWもカレンダー通りに働きます。
で大学近く(といっても電車で10分ぐらいですが)の新商業施設,キューズモールをちょっとだけ見てきました。
まあすごい人です。横断歩道が渡れないぐらい,すごい人です。
中に入れば,施設が広いので思ったほどの混雑感はないのですが,それでも各店舗のレジは長蛇の列。新しい物好きの大阪人ですから,これがどこまで続くかは不透明。しかしスタートは大成功といってもよいのでは。
キューズモールがある天王寺は,大阪でも屈指の交通の要衝。多くの電車やバスが集まる場所です。しかしすぐ近くに,これまた大阪屈指のディープタウンである新世界や西成地区を抱えるため,商業地域としては今ひとつ活性化してこなかった土地です。
かつて一つ隣の動物園前(新今宮)に,フェスティバルゲートというアミューズメント施設が建設され,当初は多くの人で賑わいました。しかし様々な理由からあっという間に衰退してしまい,つい最近取り壊しとなりました。
複雑な魅力を持った「天王寺エリア」。この後近鉄百貨店の高層化が続きます。キタエリアでは大阪駅ビルが4日に開業,阪急百貨店も新しいビルで競争に参戦します。
天王寺と梅田(キタ)の中間であるミナミ(難波エリア)も次々に新しい商業施設がオープン。
大阪は商業の一大激戦区になりつつあります。競争がよい具合に機能し,東日本の沈滞ムードを吹き飛ばすような,日本経済の起爆剤になっていくことを強く期待します。
さて,明日は大阪駅ビルの内覧会(プレオープン)に行ってきます。
で大学近く(といっても電車で10分ぐらいですが)の新商業施設,キューズモールをちょっとだけ見てきました。
まあすごい人です。横断歩道が渡れないぐらい,すごい人です。
中に入れば,施設が広いので思ったほどの混雑感はないのですが,それでも各店舗のレジは長蛇の列。新しい物好きの大阪人ですから,これがどこまで続くかは不透明。しかしスタートは大成功といってもよいのでは。
キューズモールがある天王寺は,大阪でも屈指の交通の要衝。多くの電車やバスが集まる場所です。しかしすぐ近くに,これまた大阪屈指のディープタウンである新世界や西成地区を抱えるため,商業地域としては今ひとつ活性化してこなかった土地です。
かつて一つ隣の動物園前(新今宮)に,フェスティバルゲートというアミューズメント施設が建設され,当初は多くの人で賑わいました。しかし様々な理由からあっという間に衰退してしまい,つい最近取り壊しとなりました。
複雑な魅力を持った「天王寺エリア」。この後近鉄百貨店の高層化が続きます。キタエリアでは大阪駅ビルが4日に開業,阪急百貨店も新しいビルで競争に参戦します。
天王寺と梅田(キタ)の中間であるミナミ(難波エリア)も次々に新しい商業施設がオープン。
大阪は商業の一大激戦区になりつつあります。競争がよい具合に機能し,東日本の沈滞ムードを吹き飛ばすような,日本経済の起爆剤になっていくことを強く期待します。
さて,明日は大阪駅ビルの内覧会(プレオープン)に行ってきます。
iPad2が明日発売? [ビジネス一般]
情報源は日経新聞。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E0E4E2EB938DE0E4E2E6E0E2E3E38698E2E2E2E2
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1104/27/news026.html
予定通り発売されていれば,おそらく買っていたと思います。そうとう気分も盛り上がっていたので。
しかし震災の影響で発売が延期され,その間に色々と冷静に検討してみたところ,「買いたいモード」が急激にクールダウン。
じっくり現物をみて,人の評判を聞いてからにしようと思ってしまいました。
消費とは心理ゲームなり。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E0E4E2EB938DE0E4E2E6E0E2E3E38698E2E2E2E2
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1104/27/news026.html
予定通り発売されていれば,おそらく買っていたと思います。そうとう気分も盛り上がっていたので。
しかし震災の影響で発売が延期され,その間に色々と冷静に検討してみたところ,「買いたいモード」が急激にクールダウン。
じっくり現物をみて,人の評判を聞いてからにしようと思ってしまいました。
消費とは心理ゲームなり。
回転寿司が回らなくなる? [ビジネス一般]
関連記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110427-00000111-san-bus_all
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110425-00000019-fsi-bus_all
夏の消費電力削減に向けての対応策として,かっぱ寿司ではこのようなことも考えているとか。それってただの「寿司屋」になるだけのこと? まあ最近は廃棄ロスを減らすため,回転レーンにはあまり欲しいお寿司が並んでいなかったりするので,消費者の実害は少ないかもしれません。ただ心理的に回転寿司が回転しなくなると,それは面白みがなくなり,食べる量も減るかも。
ただ記事にもあるように,問題なのは方針がくるくる変わっていることです。計画停電もやるやると言いながら,結局やらない場合があったり,原発の停止によって電力不足が起きると言いながら,火力など他の発電方法で生み出される電力量がどんどんと「上方修正」されたりなど,企業としても計画の立てようがありません。
普通の企業は「想定外」にならないように,いろいろなケースを想定して準備をします。そのためには不確定な情報をだらだら流されるより,きちんとした情報を一回で出して欲しいですし,また決まったことは安易に変更して欲しくないわけです。仮に予想より消費電力が少なくても,計画停電と決めたらきちんとその通りにやってくれた方が,企業としては対応もしやすい場合もあります。
疑心暗鬼になる状況。これが一番困るわけです。
図解入門ビジネス 最新 リスクマネジメントがよーくわかる本―トップカンパニーが教える「危機管理学」入門 (How‐nual Business Guide Book)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2004/05
- メディア: 単行本
プロジェクト・リスクマネジメント―リスクを未然に防ぐプロアクティブ・アプローチ
- 作者: ポール・S. ロイヤー
- 出版社/メーカー: 生産性出版
- 発売日: 2002/12
- メディア: 単行本
宝塚線脱線事故から6年 [ビジネス一般]
私が大学の教員として働き出した年に、この事故は起きました。それだけに、あの事故から何年経ったかはすぐにわかってしまいます。多くの犠牲者の中には、大学生も含まれていました。事故がなければ、今頃は社会人となって活躍していただろうと思うと、本当に切なくなります。
この6年の間、JR西日本では本当にこの悲惨な事故を深刻に受け止めているのか,と疑いを持たざるを得ないようなトラブルが何件か起きました。JRに限らず,組織の体質がそう簡単に変わらないことは多くの研究で指摘されていますが,それでも彼らにはきちんと変わって欲しいものです。
よく学者の研究は「机上の空論」といって批判されますが,企業が行う「○○委員会」「××対策会議」などの各種検討会や研究会も,最近はガス抜き,アリバイ作りのための「机上の空論」になっていることが少なくないと聞きます。実務家ならば実務家らしく,「実行可能な」計画を立てなければ。
JR脱線事故からの生還―キャリア・カウンセラーが綴った再生の記録
- 作者: 内藤 友子
- 出版社/メーカー: 本の泉社
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
この商魂こそ,今の日本に必要! [ビジネス一般]
この商魂のたくましさ。今は夏だけでも,将来的に企業が居を構えてくれれば,東京の一極集中問題の解消にも。そもそもインターネットだ,ユビキタスだと叫んでいる企業が東京に集中していること自体おかしなこと。ほかの地域も,このようにいろいろな角度から誘致を進めるべきでは。
とくに新しいアイディアを生み出すことに長けている大阪商人は是非よい発想を。
ユビキタス・コンピュータ革命―次世代社会の世界標準 (角川oneテーマ21)
- 作者: 坂村 健
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2002/06
- メディア: 新書