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自粛と規制 [ビジネス一般]

興味深い政府の政策が2つありました。

1つめはLED電球に関するもの。

【政府、白熱電球のLED化要請 パナソニックは年内に生産終了 】

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD130GY_T10C12A6TJ1000/

当初は量販店へも白熱電球の販売を「自粛」させ,LED電球へと転換させようとしていましたが,反発をうけてトーンダウンしたようです。

日本は本当にこの「自粛」というのが大好きです。しかし自粛というのは責任を回避しながら,ある事柄を事実上強いる行為。また裁量主義がはびこることとなり,どこからどこまでが「自粛」で,どこからが「お目こぼし」なのかも曖昧になります。

LEDへの切り替えが政策として重要なのであれば,自粛などという姑息な手段を使わずに,正々堂々と法律で規制すればよいこと。よく中国におけるビジネスで「人治主義」によるリスクが指摘されますが,この自粛政策は中国のそれと同じようものです。

一方で,つまらないところに「規制」がかけられています。

【「レバ刺し」禁止決定 7月1日から 厚労省】

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120612/trd12061217370018-n1.htm

日本国民は幼児なのでしょうか。食べるものまで国に決められるとはあまりに情けない。大切なのはリスクに関する情報開示であって,規制ではありません。情報に基づき,決めるのは消費者自身でよいはず。こういうことの積み重ねが,「お上」頼りで問題がおきると誰かに責任転嫁する姿勢を生み出してしまいます。

企業経営と同じく,政府が判断すべきは国家の大きな方針に関わる問題であり,細かなことは現場がしっかりと自分で考えて行動すればよいこと。どうも日本はそれが逆転してしまっているように思えてなりません。


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