ワタミ会長が都知事選出馬表明 そのとき社員は何を思う [ベンチャー・新規事業]
すでにツイッターではつぶやきましたが,このニュースについて。
何年か前の『がっちりマンデー』だったのですが,社員が社長に対して一言という特集がありました。
そのときワタミの若手社員の言葉が印象に残っています。その社員の方は本業の居酒屋部門に勤務していらしたのですが「会長,介護とかいろいろやっていますが,本業の僕たちのことも見て下さい」というようなことをおっしゃっていました。
たぶんこの社員の方は渡辺さんにあこがれ,この人のもとで働きたいと思ってワタミに入社されたのでしょう。しかし同社は多角化路線を突き進んでいたこともあり,本業の居酒屋事業に渡辺さんが費やせる時間が少なくなっていたことに寂しさを感じていたのだと思います。
ワタミは大きくなったとはいえ,まだまだベンチャーの色彩が強い会社。経営者の個性がそのまま会社の個性になる部分が大きいと思われます。
この社員さんは,本当に渡辺さんが好きで,あこがれていたから入社した。その人が多角化のために自分たちの事業に割く時間が少なくなったのならあきらめがつくでしょうが,もし都知事となって経営から退くとしたら。その人の気持ちを考えると,なんだかやるせない気持ちになりました。
もちろん政治の世界で活躍してもらうことはご本人の自由ですし,閉塞感のある日本社会を色々な立場の方が変えていこうとしていることは素晴らしいと思います。
ただベンチャー企業や中小企業の経営者は,大企業よりもはるかに大きな「責任」を背負っていることもまた事実なのです。ぜひあの社員さんの気持ちを聞いてみたいものです。
あと5センチ、夢に近づく方法―渡邉美樹が戦いながら身につけた起業論 (祥伝社黄金文庫)
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