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英国人社長が突如辞任 その理由は? [ビジネス一般]

働き過ぎの日本人。またそんなことを言われそうな記事です。

【読売新聞:英国人社長が突如辞任 日本板硝子】
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/enterprises/jinji/20090827-OYT8T00328.htm

日本板硝子は26日、イギリス人のスチュアート・チェンバース社長(53)が9月末で辞任すると発表した。日本に単身赴任しているチェンバース社長が、「家族と過ごす時間を増やす」ためとしている。

中略

 記者会見したチェンバース社長は、「日本人の仕事第一主義が間違いとは言わないが、自分にとっては家族が第一だ」と述べた。辞任を決めたのは今月、英国に帰省した際、16歳の息子の態度がよそよそしかったのが心配になったからだという。藤本会長は「日本人的な感覚で判断するべきではないと思い、了承した」と、あきらめ顔で話した。(以上引用)

詳しいことはわかりませんので何ともいえませんが,記事を読む限りではやはりこの社長は無責任。欧米人は仕事より家庭を重視する,というステレオタイプの意見もありますが,企業のトップともなると決してそんなことはありません。まして会社が厳しい時期。そこで本当にこのような理由で社長を投げ出したのなら,彼はどこの会社でも通用しないでしょう。もちろん社長であっても自分で仕事の時間をコントロールすることが難しい日本のスタイルは面食らったのかもしれませんが。

この社長は確かに問題なのですが,一方で日本人が考えるべき問題があります。それは生産性。日本人は長く「日本は世界第2位の経済大国」と信じ込んできました(すり込まれた?)。もちろんそれは正しいのですが,あくまでもGDP全体の数字でのお話。じつは国民一人あたりになおすと順位は一気に転落します。計算方法がいろいろ違うものが出ているので,大体の順位となりますが,日本はおおよそ20位前後です。これに対して,例えば私が現在住んでいるデンマークは全体では30位前後ですが,国民一人あたりになると5位前後となります。

まさに数字のマジック(錯覚)でちょっと考えればわかることなのですが,日本は人口1億3千万人もいる大きな国。これに対してデンマークは550万人ぐらいです。両国の国民が同じように1人1円稼ぐとしても,全体にすると日本は1億3千万円,デンマークはわずか550万円です。

これが日本は1円のまま,デンマークは10倍の10円稼ぐとしても,全体では1億3千万円と5500万円。まだまだ日本の方が儲かっていると「思い込んでしまう」わけです。でも実際は10倍の開きがあるのですよ。国民のレベルからするとどちらが儲けていて,経済的に豊かか簡単にわかる話です。

もちろんこの単純比較が,そのまま国や国民の豊かさを示すわけではありませんし,資源の有無など統計自身に問題があることもわかっています。しかし日本人が他国に比べて,私たちが思っている以上に生産性が悪いということは認識する必要があると思います。
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