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国旗 [Denmark]

デンマークにきて素晴らしいなと思う事が2つあります。

1つは国旗が大好きな国民であること。

祝日でもないのに,町のあちらこちらには国旗が掲げられています。また国旗をあしらったグッズや小さな国旗がパックされたものなど,様々な「国旗関連商品」が雑貨店やスーパーマーケットなどで販売されています。これらの商品は色々な方法で使われています。

例えばパーティー会場への案内標識として,バス停から目的地まで小さな国旗が道ばたに立てられます(目的地には当然,たくさんの国旗が)。国民の生活に国旗が溶け込んでいます。

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もう1つは公的仕事への親しみと尊敬。

消防隊員,軍人,警察官といった公的な仕事をしている人たちが,国民にとって極めて身近です。例えば軍人さん。先日ある観光スポット(古城)へ行ったのですが,そこで軍人さんが警備と訓練をしていました。彼らはちょうど撤収作業中で,見晴らしのよい塔の下で作業をしていました。

そこに学校の遠足でやってきたような集団(先生と子どもたち)が塔の上に現れました。子どもたちは迷彩服を着た軍人さんを見かけるとニコニコしながら,(たぶん)「敬礼」と言って塔の下の軍人さんたちに敬礼ポーズです。それを見た軍人さんたちはさすがに返礼はしませんでしたが,照れ笑いを浮かべながらとても嬉しそうでした。はしゃぎながら帰ってくる子どもたちをみて,先生もニコニコしています。

またコペンハーゲンでもっともにぎやかな場所の1つである市庁舎前で,先日消防隊と市民とのふれあいイベントがありました。たくさんの消防車が並び,子どもたちが消防隊のヘルメット(レプリカ)をかぶりながらきらきらとした目で消防隊員に消火器の使い方やはしご車の運転の仕方を習っていました。隊員たちもそれはうれしそうに,そして誇らしげに子供たちに説明をしていました。

日本では,いよいよ重要な選挙がスタートしました。とはいえ、すでに選挙戦は終盤戦。これまでにもマニフェストの発表や党首討論など,各党の論戦ははじまっています。

ただ先日も触れましたが(記事),各党の論点やマスコミの批判は個別政策のあら探しばかりで,肝心の国家のあり方,基本戦略についての議論はほとんどなされていません。個別政策やその財源が重要なのではありません。その政策を実行することでどんな社会や国家を作り上げるのか。これが大切な訳です。

おそらくデンマークのような高福祉・高負担の社会システムを作る場合は,このような国家や社会への愛着心や信頼感を高めることが重要なのでしょう(愛着心や信頼感が高いからこのシステムが回るのかも)。

日本の場合も,いくら高速道路が無料になっても,年金制度を立て直しても,国を愛し,国や社会のために体を張ってくれる人たちを尊敬することが「普通」にならないようでは長期的には国力は衰えて行くように思います(こう書くと,こいつは右寄り・保守だと言う人が出てきそうですが)。
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