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am/pmが売却へ コンビニ業界再編か? [ビジネス一般]

オーバーストア状態であることに加え,環境狂想曲の影響による営業時間規制の話まで噴出し,非常に厳しい経営環境にあるコンビニ業界。各社その対応に苦慮していますが,大きな動きがありそうです。

【日本経済新聞 レックスHD、am/pmを売却 ローソン・ファミマ名乗りへ】
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080910AT2F0904P09092008.html

焼き肉チェーンの牛角や,高級スーパーの成城石井などを経営するレックスHDが,参加のコンビニチェーン,am/pmを売却する方針を固めたというニュースです。最近,誤報の多い日経新聞なので事実かどうかわかりませんが,仮に事実だとすれば業界全体に影響を及ぼす,非常に大きなトピックと言えるでしょう。すでにローソンやファミリーマートが獲得に動き出しているということです。

同チェーンは店舗数が1千店強ですから,これを加えたところで首位のセブンイレブンの店舗数にはまだまだ及びません。しかし,先に触れたようにコンビニを取り巻く環境は厳しく,とくに新規出店の余地が国内では限られてきているという問題があります。

同じようなことは自動販売機業界でも言えるのですが,新しく出店できないとなると既存組織の合従連衡が必須となります。この買収問題が引き金となって,上位企業による下位グループの買収や,下位グループ同士(場合によっては上位企業間)の合併が起きるかもしれません。

ただコンビニエンスストアは,単に店数を増やせばよいというものではありません。狭いスペースに3000を超える商品アイテムを並べているわけですから,欠品を起こさないためのロジステックスやサプライチェーンといった「後方支援システム」が同時に整備されなくては,増えた店舗数を生かし切れません。

かつてローソンはどこよりも早くすべての都道府県に出店を完了しましたが,この後方支援(補給線)を甘く見たために,かえって経営を苦しくしてしまいました。

日本では「数」や「規模」にばかり注目が集まり,かつてのアメリカではないですが「大きいことはよいことだ」的な発想がまだまだはびこっています。今回の問題も,その轍を踏まないのか,それとも過去の学習を生かすのか。注目です。


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