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学長特訓塾  [大学マーケティング・シリーズ]

全入時代に突入し,生き残り競争が始まった大学経営ですが,ついにこのようなサービスがスタートするそうです。
【朝日新聞:学全入時代の競争勝ち抜け!「学長特訓塾」今夏に開講】 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080107i306.htm

さらに主催者が立命館大学の副総長というから,2度びっくりです。トヨタの副社長が自動車メーカーの社長に対して経営を指導するようなものです。いくら勝ち組の立命館大学の副総長とはいえ,同業他社に対してこのサービスは学内的に大丈夫なのでしょうか。

また講義を受講する側にとっては,これは非常によいサービスであると思うのですが,本当に客が集まるのでしょうか。まだまだ危機感のない大学は多いでしょうし,ましてや同業者から指導されることに抵抗感を持つ大学(学長)も少なくないように思います。本当はこれぐらいの刺激を受けないとダメなのですが。

もうひとつ気になることは,大学組織では学長=社長ではないということ。大学によって程度の差はありますが,学長には一般企業の社長ほど強力な権限はありません。たとえば私立大学の場合は,理事会という経営担当機能がありますし,またほとんどの大学では重要事項は,教授会という教員組織が最終意思決定権を持っていたりします。教授会の決定には,学長といえども逆らえないというケースは少なくないわけです。よって改革にはポリティカルな問題をいかにして乗り越えていくか,ということが重要なポイントとなってきます。

一般的にコンサルタントによる経営指導は,現場において「理想論ばかりで,現実に即さない役立たず」というレッテルを貼られることがままあるわけですが,大学経営はさらにその傾向や不満が強くなると予想されます(むろん,そのようなことを言っていては本来いけないのですが)。

是非ともこの学長特訓塾では,そのようなポリティカルな問題を乗り越えるノウハウを期待したいものです。個人的にも是非知りたいです。


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