イミダス・知恵蔵が休刊へ [研究]
その時代を代表する言葉を解説してきた時事百科事典「イミダス」と「知恵蔵」が休刊するそうです。
詳しい記事はここ; http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070831-00000056-jij-soci
ピーク時にはイミダスは113万部,知恵蔵は95万部も発行していたそうですが,現在は10分の1程度にまで落ち込んでいます。
確かに,今時わからない言葉を調べる場合,ネットという強力な武器がありますから,わざわざこんな分厚い書籍を買う必要はありません。イミダスや知恵蔵が担ってきた役割は,ウィキペディアに代表される無料サイトが代替しています。
このウィキペディア,非常によく出来ていて「こんなものまで」という情報が,非常に細かく掲載されています。これだけの情報が無料で手にはいるわけですから,有料の紙媒体はかないません。
ただ紙媒体の情報は,集英社や朝日新聞といった出版社が一応の品質保証をしてくれますが,ネット媒体では,それがありません。あくまでもボランティアによる情報提供ですから,それが本当に正しいのか怪しい場合が少なくありません。しかし多くのユーザーはネットの情報を無批判に受け入れる傾向があります。 不確かな情報が確実なモノと扱われることはやや危険な感じがします。
ですから私のゼミ生にも,卒業論文の情報ソースとしてウィキペディアは認めていませんし,官公庁のホームページから引用したデータ以外,ネット発の統計資料は使ってはいけないことにしています。もちろん裏取りをちゃんとしてくれるのであればOKですが。
ネットによって,情報へのアクセスは大量かつ容易になりました。しかし信頼性はむしろ低下してきています。この信頼性を担保するしくみ。これがこれからは重要になってくるように思います。もちろん,ビジネスチャンスかも。
Web媒体が登場してきた当初は、画面上に書かれていることにリアリティを感じませんでした。しかし、今ではWeb上の記事や記載を簡単に受け入れてしまっている自分がいます。
「Web2.0時代」になり、様々な書き込みや意見の発信が容易にできるようになったことで、先生の言うとおり記事内容に信頼がおけなくなってきたことも事実で、記事の内容が正しいかどうかを判断することが閲覧者に求められてきていると思います。
by (2007-08-31 17:55)