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ベンチャー設立の裏技? [ベンチャー・新規事業]

日経新聞にこんな記事がありました。http://www.nikkei.co.jp/news/tento/20070411AT2E0700110042007.html

後継者のいない中小企業にむけて,事業継続を支援するビジネスが盛んになっているそうです。つまり後継者がいない中小企業の社長は,M&Aなどを通じてその企業を売却することで,事業は継続させるというものです。

多くの中小企業社長は,できれば身内に継承させたいのでしょうが,そのような後継者がいないからといって自分の人生をつぎ込んできた会社を一代で消滅させることもつらい。買ってくれる人がいるなら,その人に跡を託したいと言う気持ちもわかります。非常に面白いビジネスだと思います。

このお話,売り手と買い手双方にメリットがあるように思います。

まず売り手の立場から。事業継承はもちろんですが,経営者は退職金を得ることができるかもしれません。中小企業の社長は因果な商売で,世間で思われているほど羽振りはよくありません。日々の資金繰りに苦労し,従業員の為に自らを犠牲にして会社を経営しています。蓄えもそれほど多くありません。これがいきなり廃業となると,会社の清算業務やら従業員への保障やらでまたお金が飛んでいきます。老後が心配です。

しかし事業を売却できるとなると,少なくともお金の出はなくなります。うまく行けば退職金に匹敵するようなキャッシュを手にすることができるかもしれません。話はそれますが,大相撲の年寄株は,非常に高額で取引されるため批判も多いですが,一方で相撲界を離れる親方に退職金を与えることができる効果もあります(親方株についてはココ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E5%AF%84)。

次に買い手の立場から。世の中ではベンチャーブームがまだまだ続いています。ひょっとしたら日本でもベンチャーを興すことがブームではなくあたりまえのこととして定着するかもしれません。しかしいざ会社を作るとなると大変です。ビジネスのアイディアがあるだけでは会社は作れません。ヒト・モノ・カネの調達はもちろん,会社設立に関する手続も会社を一から立ち上げるとなると大変です。

とりわけヒトの問題は深刻です。新しくできた会社に飛び込んで来る人材は,そう多くはありません。またお金についても銀行は新しい企業への融資に慎重です。信用がないからです。そうなるとすでにヒトと信用をもった既存企業を買い取るという選択肢は,ベンチャー企業設立の裏技として有効な方法となるように思えます。

70歳で社長が引退する企業を,22歳の大学卒業したての若き起業家が買収し,事業を継続・発展させていく。そんな時代がすぐそこまで来ているのかもしれません。

※ベンチャー企業についてもっと学びたい人はこれがオススメ。

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